残されたもの

※TOSED後です。

 

 

 

 

 

 

空を見上 げていた。

徐々に離れていく星が見える。

デリス・カーラーン――父が乗っていった星――。

別れはもう告げてい た。

 

 

 

 

 

 

 

 

ロ イドはイセリアへ戻っていた。

これからの旅の準備をするために。父との約束を果たすために。

「そんじゃコレット。今日一日は お互いゆっくり休もうぜ」

「うん!そだね。私もおばあさまやお父さまにお話したいことがいっぱいあるし」

「決まりだな。そん じゃまた明日な!」

コレットに別れを告げ我が家への帰路へ行く。

 

ロイドはダイクに迎えられ久しぶりの我が家 を懐かしんだ。

久しぶりの親父の飯を食べ、自然に囲まれた家の空気を楽しむ。

懐かしさがこみあげる。やっぱり我が家は良いな とロイドは思った。

 

自分の部屋に入る。こまめに親父が掃除していてくれたのか目立った汚れやホコリはない。

そっ と机を指でなぞる。結局この机じゃ勉強なんてしなかったなと思い出に浸る。

今振り返ればあっというまだった。ぼんやりと旅を思い返す。

そ してふと引き出しを開けた。

 

「・・・なんだこれ?」

見慣れぬ紙・・・いや封筒がひと つ。何も書いていない。

封がされていたので慎重に開ける。そして中を見た。

 

 

 

 

 

 

コレットはロイドの家へと向かっていた。あまりの歓迎ぶりに疲れてしまっていた。

今 日はお互いゆっくり休もうと言って分かれたのだが町に居てはそうもいかない。

結局静かに過ごせる場所を求めてロイドの家へ向かって いた。

 

 

皆が皆コレットに世界を救ってくれてありがとう、神子様ありがとう、と言って くれた。

本来ならば見ることが出来なかった光景。望んでも叶うはずのなかった願い。その思い描いた未来を今かみ締める。

「よ く帰ってきてくれたね。コレット」

「おばあさま!いってきました」

ファイドラがコレットを迎える。自然とコ レットの顔がほころぶ。

「・・・ありがとうコレット。そして・・・すまなかった」

「え・・・どうして?おば あさま」

「辛い旅にお前を行かせてしまった・・・。世界を救うという重すぎる責任を負わせてしまった」

「そ んな・・・。それは私の役目だったから・・・」

「そう、コレット。お前の役目にしてしまった。だからこそ・・・すまなかった。そし てありがとうコレット」

「おばあ・・・さま」

 

皆が口を閉じる。きっと誰もが感じてい たのだろう。どうしてこの小さな女の子に押し付けなければならないのか、と。

かといって自分たちが何かできるはずもない。自分たち にはどうしようもないのだと。

自分たちに対する怒りと諦め。行き着く先は神子――コレット――に罪悪感を抱えながらも期待するしか なかったのだ。

とても矛盾した考え。けれど実際そうなのだろう。

誰もが同じことを感じながらもそうせざるお えなかった。それほど衰退し、疲れきってしまっていたのだから。

だがコレットはそれを恨むようなことはしない。したくない。

そ れに救ってくれた人がいたから。

 

「仕方なかったんですよ。おばあさま。だからそんなに気にしないで」

コ レットの声は明るかった。

「仕方なかったで済まされるものではないのだ。」

顔を歪ませながらファイドラは答 える。

「いいえ。済まされます!」

「な・・・なぜ?」

 強く断言されてうろたえた。 どうしてこんなに自信たっぷりなのだろうか。

「いいですか!おばあさま。あなたはおうちを建てるときに自分で建てますか?」

「い や・・・無理じゃの」

「だよね?大工さんに任せるよね?それが普通なんだよ」

「結局この事もそうゆう事だと 思うの。誰かができないから代わりに誰かがやる。それって不思議でもなんでもないよ」

「しかし!」

「もう! おばあさまも頑固者だねぇ。なら私からひとつお願いがあります。」

それはコレットから皆への願いでもあり罰でもあった。

「皆 さん!この統合された世界をより良いものにしてください!」

世界再生の神子が願う。それは美しく、なにより気高いものだった。

 

 

 

 

 

コ レットがロイドの家に着くと、丁度ダイクが出てきたところだった。どうやらノイシュにエサをやるつもりらしい。

「こんにちは!おじ さま。ロイドはいますか?」

「おうコレット。あいつなら自分の部屋だと思うぜ」

「ありがとうございます」

お 礼を言い家へ入ろうとする。

「あぁ、コレット」

「はい?」

不意に呼び止められる。

「お つかれさん」

「・・・はいっ!」

温かい言葉だった。

 

 

 

「なぁ ノイシュ。ロイドはいい嫁さんもったなぁ」

「キュゥ?」

「ははっ。おめぇにもくるといいな」

さっ ぱりわからないと首を傾げるノイシュが可笑しかった。

 

 

 

 

ロ イド~?と呼びかけながらゆっくりと彼の部屋に入る。

彼は・・・居た。ベットに腰掛けて俯いている。何かをじっと見ているようだ。

「ろ い・・・ど?」

「・・・え?あ・・・・あぁコレット・・・」

なんだろう。とても暗い。彼がこんな雰囲気を醸 し出すなんてなかなかない。

コレットは不思議に思いながらもそっと近づく。

「ねぇ・・・どうか・・・した の?」

近づいてロイドの手に触れる。

「っ!」

すると彼はビクッと体を震わせた。コ レットもそれにつられて驚いて手を離す。

「ご・・・ごめんなさい」

「い・・・いや!違うんだコレット」

う ろたえながらもコレットのせいじゃないと否定するロイド。

「うん。わかってる。だいじょぶだよ。それより・・・」

そ の先を続けていいものか、と悩む。これは自分が触れてもいいのだろうか。

するとロイドが俯いたままつぶやいた。

「こ れ・・・さ。クラトスからの手紙・・・だったんだ」

「!クラトスさんから・・・の?」

「ああ。・・・・った く卑怯だよな!直接言えばいいのにさ。素直じゃないんだから!」

声がしだいに震えていく。見ていられない。

「ホ ント困ったやつだな~。こんなの残していきやがって・・・俺にどうしっ!」

コレットは近づいて彼の顔を強引に上げ優しく抱きしめ る。

 

 

「がまん・・・しないで?」

「べ・・・つにがまんなん て」

「お父さん・・・だもん。当たり前だよ。それに涙が流せるって素敵なことだと思う」

「っ・・・・・・こ れ・・・っと」

ロイドの体から力が抜けていく。

「・・・・・・とう・・・・さん・・・・とう・・・さん」

コ レットに抱かれながらロイドは静かに泣いていた。

もう二度と届かない思いを胸に秘めながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

あ とがき

絶賛不幸祭り中に頭の中にきました。

あーいかん。ロイコレはやっぱいいな。荒んだ心が癒されていく感 じがするよ!たとえシリアスでも!

最後の方のコレットのセリフはTOS-Rのフラノールイベントからもってきました。

TOS- Rはあれを見るためだけにあったと言っても過言ではry

なんか文章構成がめちゃめちゃな感じもしますが、殴り書 きに近いので申し訳ありません。

最後に!クラトスの手紙はご自由に想像してください・・・。